退職を伝えた後にくる上司からの嫌がらせを事前に防止する方法
「この会社で働くのには限界がある」
「本当はもう明日からでも出勤するのをやめたい…」
自分自身に限界がきて、やむを得ず退職を決断するケースがあると思います。
しかし、退職願を提出したところで、今日明日に退職できるということはほとんどありません。
ほとんどの会社の場合、退職願を提出してから1ヶ月は働かなければいけないという規約があることが多いです。
その間、パワハラ上司は退職する人に対してしばしばいじわる・嫌がらせをしてきます。
どうせ辞めることをいいことに、ストレスのはけ口にしようとするのです。
会社に退職を伝えたあと上司から受けた嫌がらせ体験談と対処法まとめ
そのような事態を防いで、できるだけ問題なく嫌な気分にならずに退職まで勤めるにはどうしたら良いかを解説していきたいと思います。
辞めると伝えてからくるパワハラ上司の嫌がらせ対策の方法5つ!
1. 退職を宣言する日から、最終出勤日までの日にちをできるだけ短くする(接触する時間を減らす)
まずは退職を宣言してから実際に退職するまでに会社に行く期間をできる限り短くしましょう。
労働基準法では期間の定めのない雇用契約の場合は、退職の2週間前までに退職届けを出せばよく、また、一般的な会社でも、就業規則には1〜2ヵ月前と規定されていると思います。
まず、迷惑を掛ける可能性のある、社内関係者(同じチームの同僚等)には数ヵ月前からそれとなく伝え、引継ぎなどの資料作成も進めておき、実際に人事や上司に退職を宣言するのは、1ヵ月前位で良いと思います。
とにかく「辞めると宣言してからパワハラ上司と関わる時間」を短くすることが重要かと思います。
有給をうまく使うのも有効
退職直前に一気に有給を取得する人は結構多いです。
この手を使っちゃいましょう。
1ヶ月まるまるは休めなくても有給を使い切ることで最後の1ヶ月は週3出勤などに出勤日数を減らせるケースもあると思います。
週5は耐えられなくても週3ならなんとか我慢できるのではないでしょうか。
また大きな会社でできるなら他部署、他社に出向いて、出来るだけパワハラ上司のいる席に居ないようにすることも良いと思います。
2. 周囲の人間を味方につける
次に使える方法は周囲の人間を味方につけること。
同僚でも構いません。
できるだけ上司のよりも自分に味方してくれる人をたくさん作りましょう。
一人だけでも味方がいれば、随分と心強く感じられます。
また、周囲で味方となる人間に無視をしている姿を目撃させれば、そのパワハラ上司は嘘をつくことができません。
その人に上司よりも上の役職の人に報告してもらうことで上司に制裁を加えることができるかもしれません。
大量の仕事を自分だけに押し付けてきた場合も同様です。
その場を目撃し、味方になってくれるような人を辞める前から探しておきましょう。
3. 人事部との交流、退職時の面談をほのめかしておく
これは大きな会社で人事部が存在する場合に使える手段です。
可能であれば、退職を宣言するまでに人事部との交流を持っておき、退職時の面談の実施をお願いしておきます。
そして、パワハラの上司が近くにいる時に、「今後の参考とする為に人事部が最終出勤日までに話を聞きたいと言っている」、「退職の理由を聞くために人事部と面談が予定されている」などとアピールします。
パワハラを行っている上司は、普段から総務・人事部に目を付けられていることも多いかと思いますが、異動・配属・評価等を担当する人事部に悪評を流される事は通常避けようと、行動を抑える一定の歯止めになると思います。
4. 退職するのではなくしばらく先に復帰予定にする
こちらはちょっとズルい方法です。
まずたとえば「短期留学で1〜2年海外に行くことになった」「結婚して夫の仕事の都合で1年海外に行かなきゃいけなくなった」など、1〜数年会社に来れなくなる事情を考えます。
そしてまず「辞めたくないけど辞めざるを得ないと言う事情を伝えます。
その後「できれば休職にしたいけどさすがに休職は会社に申し訳ないので退職させてください。」と言うのです。
そうすれば上司から見たあなたは
どうせいなくなるから何言ってもいい相手から
戻ってくるかもしれないから相手
に変わります。
そのパワハラ上司の性格によりますが戻ってくるなら優しくしておこうと考えたり、戻ってくる気持ちになるように最後は優しくしておこうと考えて嫌がらせを防げます。
また、本当に休職になってしまうと離職票がもらえない可能性がありますが、その場合は「保険を抜けたいので離職票書いてください。」などと言って事実上は退職扱いにしてもらうこともできると思うので問題ないでしょう。
5. 退職の理由を「深刻な家族の問題」にする
職場の環境や、上司が耐えられない、他社から誘いを受けた、結婚・妊娠等が本当の理由であった場合でも、周りが責めずらい、同情を抱くような内容を退職理由とすれば、上司も心情的にパワハラし難いと思います。
例えば、「親が脳梗塞で倒れ、長期看病が必要になって実家に帰らなければならない」、「祖父が認知症悪化し、寝たきり、要介護状態で食事や排泄等の介護を自分がやらなければならない」等、今の仕事は続けたいのに、どうしても家族の問題で、悲しいが自分がやるしかないと、内心がどうであっても、残念そうに、涙頂戴もののストーリーを作り、理由にします。
深刻な家族の問題としておけば、しつこい引き止めの際にも、強固に断ることができます。
また、急遽起こった深刻な問題とすれば、退職を申し出てから最終出勤日が短い理由にもなりますし、途中休暇を取得する際も、「実家に帰る」「病院に行く」等理由が簡単です。
実際に辞めるときの上司の嫌がらせを防げた人の例2つ
「周囲を味方につける」という方法で上司のパワハラを防いだ事例
まず退職を伝えた時に辞めないでくれと言われました。
何度か退職の話をしていくと私の意志の強さを感じたのか今度は後輩に私の退職を辞めさせようと声をかけ、後輩からのアプローチが始まりました。
それに関しては後輩に退職する理由はきちんとした理由(実家は遠方だったのでそちらに帰る旨や結婚を考えている人が居るいったもの)があることを伝えると以降はなくなりました。
次にあったのは典型的な大量の仕事を振るといったものでした。
仕事は医療関係といったものでして引き継ぐ事も幾らかあったのでそれをまとめていると引き継ぐ相手を難癖がある人に変えてきました。
その人にまとめたもの(素人でもわかるような説明も加えたもの)を渡すともっと詳しくと言われたりしました。
嫌がらせを防ぐ事は出来ませんが、いかにして嫌がらせをかわすかに力を入れました。
仕事を振ってきた時は自分しかできないことは自分がもちろんやりますが、他の人でもできるような仕事は他の先輩に振ったり、後輩に教えながら後輩の身になるようにしていきました。
理不尽な難癖をつけてくる上司には今までの不満を一つにつき一つ加えていきました。
例えば、「これしといて」と頼まれた時は、「分かりました。ですがこんな簡単な事もできないんですね。あっ時間配分もできないからか〜」と言いながら去ってみたり、周囲の人に私の愚痴を聞こえるように言っている時は、「直接言えないのはやましい気持ちがあるんですね〜自分が仕事できないからってそういう風に周りにいうのは自分が出来ませんって言ってるようなもんですね」とか言ってみたり。
こちらがわざと相手を煽るような事を言うと大人しくなっていきました。
私は私でやるべき仕事をしっかりとこなしていき、最後には二度と職場に来なくてもいいように整理をして退職しました。
恐らく、嫌がらせを防ぐということは難しい事かと思います。
防ぐとしたら外堀をしっかりと埋め、上司と関わらないようにしていくことが一番かと思います。
私自身、防ぐ事は出来なくて、かわしていく方法しか取れませんでした。
周囲の不満を直接上司にネチネチと言ってみたりかわしてみたりしていくと上司は始めは逆ギレをしかけていましたが周囲を味方につけていたことでそれも出来ずにいました。
いかに自分が最後まで気持ちよく過ごせるかは周囲を味方につけることで変わってくると思います。
「退職するのではなくしばらく先に復帰予定にする」という方法で上司のパワハラを防いだ事例
実際に4つめの方法「退職するのではなくしばらく先に復帰予定にする」という方法でパワハラ上司の嫌がらせを見事防いだ人の体験談を紹介します。
女性上司はバブル世代ということもあり、時間外労働=頑張った証のような認識で、繁忙期は帰宅が深夜になることもしばしばでした。
気分によって周りに当たり散らすことも多く、毎日上司のご機嫌を伺いながら仕事をするのもストレスでした。
また、上司は自身が結婚していないこともあり、結婚や出産に対して当たりがきつく、制度としては存在する育児休暇は取得しづらく、時短勤務もしづらい状況でした。
有給休暇も、取得する際には取得理由を説明して、たくさん小言を言われながら渋々承認してくれるような状況でした。
先輩社員は私を気にかけてくれ、仕事を丁寧に教えてくれる優しい女性でしたが、そんな先輩社員がいなくなって女性上司と二人だけの部署になることを想像すると、恐ろしくてもう仕事を続けることはできないと思いました。
私は女性上司が怖かったことと、先輩社員も辞めるのに、私まで辞めるなんて言い出したら認めてもらえないのではないかと思ったこと、辞めると伝えてから実際に退職するまでの期間にどんな扱いをされるかを想像すると恐ろしく、なかなか言い出せませんでした。
そこで辞める理由を、当時付き合っていた彼氏との結婚が決まり、結婚して1年間は彼の仕事の都合で海外に行かなくてはならないためと伝えました。(実際は海外転勤ではなく、半年間の新婚旅行)
具体的には
「上司にも先輩にもいつもよくしてもらっているし、仕事は好きでできれば辞めたくないので、休職させてもらえたら一番ありがたいのですが、休職するのは会社にも申し訳ないので…」と伝えると(先輩社員の退職は知らない体で話を進めました)、女性上司に「じゃあ1年後戻っておいでよ、待ってるから」と言われたました。
すかさず笑顔で「ありがとうございます!では1年後に戻ってきますので、またよろしくお願いいたします!」とやる気満々な感じで言って退職しました。
退職後、ラインと電話が一度ずつ来ましたが、連絡は取らず、そのままフェードアウトしました。
戻ってくると言ってやる気を見せたので、退職日まで嫌な扱いをされることはありませんでした。
嫌がらせを怖がるよりいつまでも辞めれないことを危惧しよう
「会社を辞めたくてしょうがないけど辞めると伝えた後の上司の嫌がらせが怖くて辞めれない」
そういう人は多いと思います。
でもその会社を辞めない限り、パワハラ上司にパワハラを受け続ける毎日は変わりません。
確かに「辞めます。」と伝えるとそこからいつもよりひどいパワハラ、嫌がらせを受けることになる可能性は高いです。
でもそれも1ヶ月、2か月、退職日まで我慢すればもう一生その上司の顔を見ずに済むのです。
あなたは一生我慢し続けたいですか?
それとも1〜2か月だけいつもよりひどい嫌がらせに我慢して解放されたいですか?
ほとんどの人にとって、後者の方がいいのは明白です。
長期間パワハラ上司からの嫌がらせを受け続けてストレスが溜まり続けると、うつ病になる人や円形脱毛症になる人も結構いますし、体になんらかの不調が現れる可能性は決して低くありません。
そうならないためにも、早めの決断が重要です。
うつは後遺症として、辞めた後も治らないケースもありますし、円形脱毛症も一度なると直りにくいです。
辞めると伝えた直後嫌がらせを怖がるよりいつまでも辞めれないことで心や体が壊れてしまうことの方が断然怖いです。
ここに書いた辞めると伝えてからのパワハラ上司の嫌がらせを防ぐ方法を実践すれば多少は嫌がらせをマシにすることができます。
少しだけの辛抱です。
辞める勇気を出して一歩踏み出してください。