過労で体を壊して初めて自分の会社がブラック企業と気づいた話
新卒でブラック企業に入社した人は他の会社を知りません。
どれだけ残業が多くてもそれが当たり前と思ってしまうと自分の会社がブラック企業だと気づけないこともあるのです。
今回は私がブラック企業で何も知らずに新卒で働き続け、身体を壊して医者にこのままじゃヤバいと言われて初めて自分の会社がブラック企業と気づいた話をしたいと思います。
ブラック企業とは気づかずに頑張って働いていた話
一日の半分以上を私たちは勤めている会社で時間を過ごしている。
考えてみれば、一日で一番大切なメインの時間を、外で過ごしている。
入社した頃は、自分が思い描く将来のことに思いをワクワクさせながら、「5年後の自分はこうなっていたい」なんて思っていたこともあったな、と振り返ります。
将来は自分のやりたいと思えることを仕事にしたいと頑張ってきた大学時代。
それが会社に入ってみると、企業説明会や面接で聞いていた話と全然違うってこと誰でも経験はあるはずです。
私も大学在籍中に、海外でのインターンシップを経験し、将来は英語を使ったホスピタリティ業界で働きたいと夢を持つようになりました。
大学卒業後に語学を磨くべく、カナダへ留学。
2年間の海外生活で、ある程度の語学力を身に着けることができた私は、日本へ帰国後に外資系企業へ就職。
英語を使用できる日本と海外の架け橋になればと夢に胸を膨らませていました。
最初は覚えることがいっぱいで、ここがブラック企業であることなんて、ちっとも思っていなかった私は、忙しい日々であっという間に2年が経っていました。
ある日、自分の体に異変を感じたことにより、冷静に今の自分が働いている企業について考えることができたんです。
一日の業務量が半端なく、定時で帰れることなんてほぼ皆無。
残業が当たり前になり、それでも仕事が終わらないことを知った会社は、早出をさせるようになりました。
私の身体は知らないうちに疲労とストレスにより、悲鳴を上げていたことにその時は知る由もありませんでした。
体に異変が起きた話
ある日のこと、休日に散歩をしているときにまず最初の兆候が現れました。
何だかお腹の痛みとは違う痛みがある。
チクチク、ドンドンといった鈍い痛みを感じました。
最初は筋肉痛にも近いような症状だったため、気が付かないうちにひねってしまったかなと思っていたんです。
日に日に痛みが強くなるのを感じた私。
ある日、よくよくお腹を見てみると、皮膚がただれ、水疱のようなものが現れました。
もともとアレルギー体質で蕁麻疹の症状が出やすい私はいつものことだろうとあまり気にすることはなかったのですが、それは日に日に悪化していきました。
我慢できなくなった私は、会社の昼休みを利用して近くの内科を受診することにしました。
担当医師から「よく、ここまで我慢したね」と言われ、それは帯状疱疹であることがわかりました。
「最近疲れていませんか?」「ストレスを溜めていませんか?」という、医師の言葉に返す言葉がありませんでした。
医師の言葉で初めて自分の会社がブラック企業だと気づいた話
入社してから2年間、ひたすら頑張って働いてきました。
それまで私は体力には自信があったので、まさかと思いましたが、思い返してみれば、それは過酷な労働時間。
職業柄、お金を扱う仕事であったため、神経は磨り減るくらい気をつかった仕事です。
朝から晩まで集中力を切らすことができないため、気が張り詰めた状態です。
それは時として終電間際まで続きました。
「帯状疱疹はひどい人であれば死に至る」という医師の言葉に、今まで働いてきた会社がブラック企業だということに初めて気が付いたんです。
一人一人に重要な仕事が与えられているため、休みを取るのも気が引けます。
朝から夜まで身を粉にして働いていた私。
それが当たり前だと思っていると、大間違いです。
最初はなかなか気付くことはできないけれど、気付いたことには遅かったなんてこともあります。
私なんかはまだまだ軽度な症状であったかもしれませんが、人によってそれは違うもの。
体調を崩す場合もあれば、精神的に追い詰められてしまう人もいます。
いくら仕事が楽しくても身体を壊してしまっては元も子もなくなるのです。
ブラック企業はすぐにやめるべき
新卒で入社した会社は私たちにとっては、一番最初に触れる社会。
それが当たり前だと思いがちですが、少しでもおかしいのでは?と思う事があれば、人に相談してほしいと私は思います。
それは友人でも良いですし、人生の経験が自分の何倍もある親でも良いです。
きっとあなたに手を差し伸べてくれます。
身体に何かしらの症状が出ているということは、何かのサイン。
今一度自分の会社がブラック企業ではないかということを、しっかりと知る必要があります。
生活をする上でなかなか会社を辞められないのも、わかります。
でもブラック企業を退社して、新しい会社で働く友人を私は何人も見てきましたが、みんな人が変わったように生き生きしているんです。
ブラック企業はすぐにやめるべきです。
ズルズルと引きずっていては、壊してしまった自分の身体は元に戻らなくなってしまいます。
取返しのつかないことになる前に、辞める勇気も持ってほしい。
最悪な環境で働いたあなたなら、他でも絶対にうまくいくし、今よりももっと素晴らしい環境を手に入れることができるから。
私が実際にブラック企業を辞めると決断したのは、身体を壊したことが原因でもありました。
しかし、身体のほかにも私のストレス度はマックスだったと思います。
職場の同僚との関係は良好でしたし、ランチの時間もそれなりに楽しく過ごしていましたから。
でも身体に異変があると、心にも余裕がなくなってきたのを感じました。
このままここにいては私は完全にダメになってしまうと思い、そこから病院通いになりました。
「疲れているなぁ」と思い始めたことから退職を頭のどこかで考えるようになった私は、3か月後を目途に退職する話をしました。
理由は、「ここはブラック企業で社員の体調を何にも考えていない」とは言えません。
お世話になった人、辞めるまでの期間を気まずい雰囲気で終わりたくなかったからです。
別部署の人は体調を気にかけてくれる人もいました。
しかし、私の決意は次第に変わらないものへとなりました。
最後の一か月間は使えなかった有給休暇をしっかりと使い、休養するため海外旅行へ出かけました。
旅行をしている1か月間の間、自分をしっかりと見つめることができた時間を持てたのはこれが初めてだったかもしれません。
仕事が楽しくて充実してる!と言ってくる人もいるかもしれませんが、自分の身体は正直です。
自分の身体には絶対に逆らわず、辛いというサインが出たら辞めて。
少しでも、おかしい・・・と変化を感じたら即行動。
そうすれば今抱えているもやもやした気持ちがなくなり、スッキリと明るい未来が待っているから。